<<TOP | 事業案内 | ブログ | セミナー |






 研 究 内 容


  INDEXへ (Page:20/77) << Back | >> Next

仕入税額控除95%ルール改正4 2012/1/24(Tue)
事例1 個別対応方式と一括比例配分方式の有利不利
 個別対応方式を期中に計算上とりいれる。
一括比例配分方式は一度採用すると2年間継続しなければならないのでその年度の課税売上割合が予測のできる以外は適用を慎重にすべきです。

事例2 個別対応方式を適用するための条件
    課税仕入れ及び輸入した課税貨物を次の三つに区分することである。

@ 課税資産の譲渡等にのみ要するもの
     課税売上のためにのみ要するもの
     輸出免税売上のためにのみ要するもの
     国外における売上にのみ要するもの
     又、非課税資産の譲渡等のうち輸出取引に該当するもの
        国外における譲渡、自己の使用のための資産の輸出は課税資産の譲渡等に係る   
        輸出取引とみなす。
輸出を証明する書類が必要です。
A その他の資産の譲渡等に要するもの
      非課税売上のためにのみ要するものの課税仕入れ等である。
B 課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して要するもの
@にもAにも該当しない課税仕入れ等は全てBになります。たとえば贈与など資産の譲渡等に該当しない取引のために要するもの、仕入れ等の日において用途が不明であるものは共通対応の課税仕入れ等とする。

税務調査ではすべての課税仕入れ等を三つに区分していることの説明資料を求められるので、資料が残されていることが大切です。


事例3 課税仕入れの区分の方法
     区分の具体的方法は法令に定めがない。
     会計帳簿に記録の必要はないが、一覧表でもよい。
          会計ソフトが取引の仕訳ごとに自動仕分けをする方法が優れている。決算報告書   
で会計ソフトからの表を集計して消費税の申告書を作成する方法がベターです。
      取引入力時の消費税の区分に関する、社内規定が必要となります。部門別に定めること。
事例4 課税仕入れ等は何時の時点で判断するのか。
課税仕入れについてはその仕入れを行った日、課税貨物は貨物を引き取った日の状況により課税売上・非課税売上との対応関係を判断する。
課税仕入れについてはその仕入れを行った日、課税貨物は貨物を引き取った日の
状況でその区分が明らかでないときはその日の属する期間末日で判断してもよい。又は仕入れたその日に共通の仕入れと処理する。
期末までに課税仕入れ等を変更した場合は、資料を整理して区分の判定までの変更過程を書き込んでおく。

事例5 共通対応の課税仕入れ等についての合理的基準による区分
           生産実績等で合理的基準を定めて期末までに共通対応の課税仕入等を区分してもよい。
以上は税経通信 平成24年1月号の金井恵美子著 個別対応方式の実務上ポイントを参考文献にまとめたものである。<>
「akoの革工芸」と検索して家内の作品ご高覧願います。



仕入税額控除95%ルール改正3 2012/1/24(Tue)

非課税の売上高がきわめて少額である場合の個別対応方式の適用
 
事例1 非課税の売上は必ずあるはずですので、例えば本社で管理している預金取引には定期預金、普通預金等があり、課税仕入れ等に該当するものには本社の管理費等は課税・非課税共通の仕入れとなるものが多いのです。これらは課税売上と非課税売上に共通に発生すると考えます。
 よって100%課税売上として考えてはいけません。
 
事例2 課税売上割合の計算上注意すべき点
課税売上高は、課税売上高÷(課税売上高+非課税売上高)の計算式ですが、会社の収入には@課税売上高収入A非課税売上高収入、B不課税収入があります。
 計算式には不課税収入が除かれているのが注意点です。

 事例3 売上高の収入金額の区分を明確にするには、次の注意点があります。
土地付き建物の建物価額の区分
売上高と仕入れ高を相殺処理したときの両建て計上に戻す
自動車購入時の下取り車の課税売上高と自動車購入価額の課税仕入れ
借上げ社宅の社員負担分の相殺経理は両建て計上に
非課税売上高に不課税売上高を誤り計上しない

事例4 不課税収入にはどのようなものがあるか
保険金収入、共済掛金収入
損害賠償金収入
利益の配当金収入
補助金、奨励金、助成金収入
譲渡や役務の直接対応がないものです(対価性なし)。

事例5 課税売上割合の端数の処理切りは行わない。しかし、切り捨てを行っても認める。分子/分母で表せばよい。

事例6 課税売上割合に準ずる割合を用いた仕入控除税額の計算
通常の取引の事業者は課税売上割合を使用するが、有価証券や土地の譲渡等が多い事業者にあっては、一般の事業者に比べて課税仕入れの税額を課税・非課税共通用の課税仕入れ税額で按分すると、課税売上用の仕入れ税額控除に計算される額が少なくなります。非課税売上に対応する仕入れ税額が多くなってしまいます。
 これを考えて事前に所轄税務署長の承認を得れば「課税売上に準ずる割合」を使用す
る。
具体的には 使用人数、従事日数、使用数、使用面積等で課税売上割合に代わるものを定めます。


以上は 税経通信 平成24年1月号特集記事 松本正春著の仕入れ税額控除における95%ルールの改正を参照しました。

「akoの革工芸」と検索して家内の作品ご高覧願います。


仕入税額控除95%ルール改正2 2012/1/21(Sat)
仕入れ税額控除制度の趣旨
 消費税は国内取引に課税される多段階的な課税制度です。
 その特長は前段階での課税された課税仕入れ税額を課税売上に対する消費税から控除するものです。
 本来は、課税売上のみに必要な課税仕入れ消費税を控除する。(課税仕入れに係る消費税、保税地域からの引取りにかかる消費税)
 しかし、消費税の導入当時から事務負担等を軽減する意味で95%ルールが制定されて
いました。
 95%ルールとはその課税期間の課税売上割合が95%以上である場合にはその課税期間中に行なった課税仕入れが課税売上に対応するものか否かの区分を厳密にしないで課税仕入れに係る消費税の全額を仕入れ税額控除の対象とするものです。(95%ルール)です。
 消費税計算における益税が発生していたのである。
消費税の税率を5%から10%に上げるとの制度よりも前に当然改正して消費税の計算を厳密に行なってそのうえで増税ならばやむを得ないのです。
 平成23年改正法の概要
@ その課税期間の課税売上高が5億円を超えるとき
A その課税期間の課税売上割合が100分の95%に満たないときは
どちらかの条件の時
  個別対応方式又は
  一括比例配分方式によりその課税期間の仕入れ税額控除の計算をする。
 改正規定では法人は平成24年4月1日から始まる事業年度から、個人は平成25年度分から

 個別対応方式及び一括比例配分(対応)方式

個別対応方式
 その課税期間中に行った課税仕入れ及び保税地域からの引取りにかかる課税貨物について(課税仕入れ等と呼ぶ)
@ 課税資産の譲渡等のみに要するもの
A 課税資産の譲渡等以外の資産の譲渡等にのみ要するもの
B 課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して要するもの
     三区分です。
一括比例配分方式
 その課税期間の課税仕入れ等の税額の合計額に課税売上割合を乗じた金額を仕入れ控除税額とする。

注意点 二の方式のどちらを採用してもよいが一括比例配分法式は2年間継続適用する条件があります。
 土地の取引や住宅貸付、有価証券売買で非課税売上があるが非課税売上の課税仕入れ等が少ない盛者は個別対応方式が有利である。
 計算構造に慣れるためにも個別対応方式で期中計算して期末に一括比例配分方式で計算して有利ならばその年に採用とすることが実務として安全です。
 
  一括比例配分方式はこの課税仕入れの用途は考慮されないもので、計算は課税売上高と非課税売上高との課税売上割合を計算して課税仕入れ等の税額に乗ずるのであるが、課税仕入れ等が一定でないので、有利か不利かは簡単にきめられない。
  
  課税資産の譲渡等にのみ要する課税仕入れ等とは
(1) 他から仕入れて販売する商品のように、そのまま
他に譲渡される課税資産の課税仕入れ等
(2) 課税資産の製造用のみに消費し、又は使用される原材料、容器、包紙、機械装置、工具器具備品の仕入れの課税仕入れ等
(3) 課税資産に係る倉庫料、運送費、広告宣伝費、支払手数料、支払加工賃等の課税仕入れ等
  要するに譲渡するために直接発生する費用です。
 
  課税資産の譲渡等以外の資産の譲渡にのみ要する課税仕入れ等とは
 その資産の譲渡等が非課税となる資産の譲渡等を行うためにのみ必要な課税仕入れ等が
 該当します。
  販売用土地の造成費用や賃貸用住宅の建築費用、修繕費用がその例です。

 課税仕入れ等の用途区分の判定時期
  原則は、課税仕入れを行なった日又は課税貨物を引き取った日のその課税仕入れ等の目的に従って行う。
 製造工場で行う課税仕入れの用途区分
 工場で譲渡が課税資産の譲渡に当たる製品を製造すれば、製品の製造に必要な課税仕入れ等、また間接に必要な課税仕入れ等、例えば製品の製造に直接つながらない課税仕入れも課税資産の譲渡等にのみ必要なものとして処理してよい。(工場部門別にとらえる方法)
  研究所での製品開発のための研究費
  開発して販売する送品は全て課税資産譲渡に当たりますが、研究成果はすぐに表れなくとも研究所で必要となる課税仕入れは課税資産の譲渡等にのみ要売るものとして処理してよい。(研究所部門別にとらえる方法)
  課税・非課税に共通して要する課税仕入れ等の合理的な基準による区分
 工場で課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等の双方に使用することが出来る原材料、包装材料、倉庫料、電力料、等をその生産実績やその他の合理的な基準で課税期間の末日までに個別対応方式を適用してよい。
  この場合課税仕入れの時では課税・非課税共通用の課税仕入れ等として処理し、判明した時点で個別対応方式にする。
 
  輸出する物品の製造に必要な課税仕入れの区分
 輸出取引に該当する証明あれば
 国外での資産譲渡等
 国外で自社の自己の業務に使用する
 その資産譲渡は課税資産の譲渡等に係る輸出取引とみなす。
 これらの輸出をする商品に必要な課税仕入れ等は課税資産の譲渡等にのみ要するものとみなす。これは海外への輸出は消費税を課税しないことになるがそのために課税仕入れ等を控除できないと輸出価格が上昇するため防止の意味で課税売上割合に影響させるのです。 

  以上は税経通信平成24年1月号を参考文献にしています。

  「akoの革工芸」と検索して家内の作品ご高覧願います。




父母よありがとう 2012/1/21(Mon)
 思えば昭和12年それまで長男で育った父は伊那富の実家の跡を継ぎ農耕用牛を飼い、農家の後継ぎになろうと頑張っていました。山を開墾して作付け面積を増やしたり、農作物の産地直送を考えたり、村の先頭に立ち働いたそうです。
 上伊那農業高校の出身であり、農業の若手として新規事業等を考えたのでした。母も一生懸命協力しました。
 しかし、父にも苦難の時がやって来ました。盧溝橋爆破事件に始まる支那事変勃発にともない招集令状が(赤紙)来て中国の河北省・石家荘に出征しました。
 最前線で部隊を指揮したため中国兵に狙撃されて肩と足に貫通銃創の重傷を負いました。
 
 内地に帰還して治療に当たり,温泉療法が効果あると聞き、温泉に療養に行ったようです。
 このまま、寒い信州で農業も出来なければ生活出来ないと、松本連隊にお願いし、東京板橋の軍需工場に寮の管理人として勤める事になり、祖父母を実家に残し家族全員東京に移り住みました。
 
  軍需工場には外国人等多数の工員さんが宿泊していましたが、負傷した父に勤務地が見つかり私達家族はほんとに幸せでした。
 
  昭和19年東京の空襲が激しくなり、家族八名は信州の伊那富の実家に疎開することになりました。
 
  東京に暮した六年間が後で判った事ですが、子供の教育には良い影響があったようです。
  私達子供は母と信州に帰りましたが、父は山梨の下部温泉に療養中で二度目の招集令状(赤紙)が届きました。
  私は四歳で父の顔も覚えていませんが、父は再びインドネシアのスマトラ島へ輸送船に乗り出征しました。
  
 父の戦地での空白の日々、私の記憶では四歳半の私に母が毎晩聞くことがありました。「お父ちゃんは元気で帰ってくるかね。」何百回と繰り返し私の耳元でささやく母の声です。
 私は「元気で帰えるよ、間違いないよ。」といつも答えました。
 「どうしてそんなに聞くの」ある時母に問うと「子供の言う事は本当に当たるからね」母は真剣に答えました。
   「里の秋」  第3番
   さよならさよなら 椰子(やし)の島
   お舟にゆられて 帰られる
   ああ 父さんよ御無事(ごぶじ)でと
  今夜も 母さんと 祈ります

 齋藤信夫作詩 海沼実作曲の「里の秋」はまさに戦地のお父さんの帰りを待つ、妻と子の心の歌です。
 昭和20年12月24日第一回の復員船が横須賀港に入港のその日にNHKラジオ放送で川田正子さんが初めて歌ったそうですが、全国からNHKに問い合わせが殺到したそうです。何度聞いてもこの曲には涙が出ます。
 
 戦時中に作詩した三番及び四番を齋藤信夫はこの日に漸く新たな三番に書き換えてNHKに届けたそうです。前の歌詩は戦争に協力する歌詞だったのです。(齋藤信夫は千葉県の教師でした)
 
 題名も「星月夜」から「里の秋」へと変わりました。

  昭和21年5月父は突然、復員船でレンバン島の捕虜生活から解放され帰ってきました。お土産はアルミの弁当箱3個と帽子だけでした。故郷にたどり着いた父は疲労でしばらく休んでいたようです。その後川岸中学校に復帰しました。

  私の母は隣村の川岸村からお嫁に来ました。父が川岸の青年学校の教師だから縁が出来たそうです。
 
  今でも母に感謝する事があります。母は気分良いと諏訪清陵高校の校歌を歌って子供達に聞かせました。(日本一長い校歌で有名)農作業の合間にです。第T高等学校、第三高等学校寮歌も良く聞きました。歌うことが大好きでした。

 「高校生になったら諏訪の学校に行くんだよ、それには勉強しないと駄目なのよ。」
 「一番にならないと諏訪の高校へは行けませんよ。」
  大きな諏訪湖を一度も見たことのない小さな子供達に  第1校歌から第2校歌まで全部歌い聞かせます。
 
  私の兄弟は五人全員が何時覚えたのか知らないが、母の「校歌独唱」のお蔭で諏訪清陵高校に入学出来ました。
 
時代は移り変わり、諏訪清陵高校の校歌も歌えない後輩がいると同窓会会報で知り大変残念です。
  
 私達の辰野中学校は交通の便が良かったのか、伊那北高校、松本深志高校にも進学しました。
 辰野中学校の生徒が一番進学したい高校は諏訪清陵高校となるように六十年前の構図に早く戻ってほしい。

  その為に私達が協力できる事は後輩の為、諏訪清陵高校の為に積極的に協力したい。個人の力は小さくも皆が協力すれば大きな力となり、希望が実現できます。この夢実現の為生涯現役で頑張る所存です。
  現状では優秀な生徒は山梨の甲陵高校に進学する。この事実を私達同窓生は無視できるのか、「過去の栄光を流れ星にしてはならない。」

「akoの革工芸」と検索して家内の作品ご高覧願います。


平成23年度消費税法改正による個別対応方式の一覧表  2012/1/10(Tue)
消費税の個別対応方式と一括比例配分方式を前半で解説しましたので、そのことを一覧表に表示しました。

消費税仕入税額控除制度の改正とその実務 和氣光著 を参考にさせていただきました。

消費税個別対応方式の一覧表

税経通信の1月号の消費税特集をまとめていますので、また参考にして下さい。

「akoの革工芸」と検索して家内の作品ご高覧願います。




<< Back | >> Next



小林公認会計士事務所
東京事務所
160-0022東京都新宿区新宿2-16-8
新宿北斗ビル7階フィクアス会計事務所内 小林國利
電話03-3351-7222 FAX03-3351-7221
柏事務所
277-0831 千葉県柏市根戸432-49
電話 090-3241-1821 FAX 04-7170-4733