ダイキンが冷凍冷蔵・空調設備を1ユニットで制御するシステム開発

 ダイキン工業は、小型食品店舗の冷凍冷蔵・空調エネルギーを大幅に削減する「コ
ンビニパックZEAS(ジアス)」を開発した。従来は負荷側の蒸発温度によって個別に
設置してきた圧縮機を一台にユニット化したもので、消費電力の大幅削減のほか、設
置の省スペース化、大幅な工期の短縮などを併せて実現した。冷設・空調統合の「コ
ンビニパックZEAS−AC(エアコンディショニング&コールド)」、冷凍・冷蔵の冷設を対
象にした「コンビニパックZEAS−C(コールド)の2つのバリエーションで構成。「−C」を
先行して4月、「−AC」は8月からそれぞれ市場投入する。初年度は500ユニットの販
売を目指す。
 同社が店舗・オフィス用エアコン「ZEASシリーズ」で実績を持つDCインバータの搭載、
一系統内に2つの蒸発温度帯を形成する「2段圧縮方式」の採用、低温と空調の最適
連動制御、冷凍・冷蔵側の排熱を暖房空調に利用するヒートリカバリー(−AC)などの
独自の省エネ技術を結集、在来方式(冷凍・冷蔵2系統4配管と天埋カセット2台設置)
に比べ消費電力は−ACで約30%削減した。
 また、冷設・空調を一台の室外機で制御可能にしたため、冷媒配管は2系統4本で済み、
配管総延長の短縮化による施工の省力化、室外機設置の省スペース化に伴う設置自由
度の向上が可能となった。設置スペースは−ACで約60%、−Cは約30%の低減。設置
先での長時間営業に伴う保守メンテについては、室内機に最大3台の圧縮機を搭載(−A
C)、万一の故障時には残る圧縮機のバックアップ運転を行なうほか、同社の遠隔監視サー
ビスシステム「エアネット」に対応し、365日24時間の対応が可能。

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