家電リサイクル法施行から1年、エアコン冷媒回収など課題も

 廃棄するエアコン、冷蔵庫など家電4品目を対象に回収と再資源化を義務付けた「家電リサイ
クル法」施行から1年が経過、回収状況は概ね順調に推移する一方、エアコンの冷媒回収など
課題も残されている。
 「家電リサイクル法」において今年2月までの11ヶ月間に全国の指定取引き場所が受け入れた
廃家電4品目の合計は約790万台。3月末までの1年間では約850万台規模になると見られて
いる。経済産業省でも「回収は順調であり、制度は定着しつつある」と評価する。
 同法では「再資源化」による有効活用と、それによる循環型社会を構築するのが目的だが
ルームエアコン、冷蔵庫には冷媒フロンが使われており、廃家電としての回収・再資源化の過程で
内蔵フロンの回収も当然の業務として含まれている。しかし、ある業界首脳は「フロン回収はこれら
廃エアコン・冷蔵庫で約30%程度」ど実態゙を指摘。問題は単純計算で残り「70%の冷媒フロンの
行方」である。冷蔵庫は何らかの理由ですでにガス漏れを起こしたりして、冷えないなどの場合から
買い替えたりするのを除けば、エアコンでは特に室外機側に冷媒を封じ込むのが常識。しかし実際
には手間だったり、技術力、機材などの不足もあり、取換え時にフロンを大気中に放出しているケー
スが指摘されている。今後は特にルームエアコンでは約3割とも見られるリニューアル時に内蔵する
フロンの回収を徹底させることが課題となる。

 ・経済産業省のホームページ(家電リサイクル法施行状況の報道発表)
   http://www.meti.go.jp/kohosys/press/0002607

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