中部電力が開発したフロン破壊システム、来春に名古屋市内で初稼動へ

 中部電力では、先に開発した「ハロン・フロン破壊処理システム」で実験と検証を進めて
きたが、来年春に実フィールドによる実証試験を目的として名古屋市内に納入設置する。
 このシステムは、装置内を制御性の高い電気ヒーターによって温度コントロールしながら
フロン、ハロンと固体アルカリ材=「吸着材」を約900℃の高温に加熱し、フロン、ハロンは
それぞれが構成するガスに分解するというもの。すでに回収フロンを破壊する施設で多くが
採用している分解(破壊)処理装置と異なり、処理過程で“残A”として排出し、産業廃棄物
として残る汚泥の処理がなく、全体としての処理コストが削減できることからフロン破壊事業
所からも高い関心が寄せられている。
 来年春にはいよいよ実フィールドによる実証試験を目的に、名古屋市内に納入設置する。
フロンの破壊処理能力は実証機では毎時10s程度(ハロンでは同20s)。1日24時間、
月間25日連続運転して年間処理量は70〜80トン規模だが、その後の運転状況などに
工夫を凝らして「100トン」以上の破壊実現を目指すという。


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