2004年9/15付け
オゾン層保護温暖化防止大賞に冷媒回収センターなど7件
 第7回オゾン層保護・地球温暖化防止大賞に冷媒回収推進・技術センターなど7件が決定した。このほど主催者である日刊工業新聞社による表彰式が開催された。環境大臣賞はコロナの「家庭用自然冷媒ヒートポンプ給湯機の普及促進」。優秀賞にはニチアスの「極低温用CO2発泡硬質ウレタンフォーム保冷材の開発」、冷媒回収推進技術センターの「冷媒フロン回収・再生の取組み」。審査員特別賞には釜石市の「一般廃棄物処理施設を活用したフロン類の破壊処理」が受賞した。同大賞はオゾン層破壊物質の削減、オゾン層破壊物質に関する調査研究への功績を称えるというもの。

三菱電機がエアースイングファンで新製品を発売
 三菱電機は、室内の空気を効率よく循環させることで冷暖房効果を向上させる業務用サーキュレーター「エアースイングファン」に、シリーズ最長となる気流到達13メートルを実現した「パワフルタイプ」と、シリーズ最小・最軽量ながら同到達距離4メートルの「コンパクトタイプ」各1機種を加え、10月15日から発売する。また、システム部材として専用グリル(天井面に接する格子状の通気口)と専用スイッチについても同時発売する。市場投入するエアースイングファンは吹出し口が左右にスイングすることで広範囲にわたる送風が可能になる特徴をもつ。グリルの両側から吸い込んだ空気は左右にスイングする吹出し口から吹き下ろされ、室内に循環気流を生成する仕組み。
三菱電機ホームページ(ニュースリリース原文)

ハネウェルが空調制御向けに直結型ダンパー操作器を発売
 ハネウェル・コントロール・プロダクツ事業部(本部長=アリー・ルッカセン氏、東京都港区芝浦1−14−6)は、直結型ダンパー操作器「スマート・アクト」を9月15日から発売する。空調制御向けに開発した同製品は、現場での作業効率と使い易さを追求した"新機能"を搭載した製品で、CE/UL企画の認定を取得している。新機能では、セルフセンタリングアダプタを採用し、ダンパー軸を中心に自動調整することでよりスムーズな動作を可能にし、併せて操作ストレスを低減して長寿命化を実現した。

10月からユニットクーラー値上げへ−原材料高騰化で
 冷却器・熱交換器業界は主要原材料である銅管とアルミ板の高騰から天吊型ユニットクーラーなどの製品では価格値上げをユーザー間に通知している。値上げ幅は10%規模で、実施は10月1日から。同業界では専業メーカーが多く、設備目的と規模に応じて床置型や大型天吊型ユニットクーラーでは受注生産体制をとるメーカーが多い。これらは見積もり時に原材料の価格値上げ状況を説明して理解を得る手法で対応している。主材料である銅管では、昨年までの価格がトン当たり24,5万だったが、今年6月には38万にまで高騰している。

イネオスがHFC134aを値上げ−原料高などで10月から
 イオネスケミカル(本社・東京都品川区)は、代替冷媒であるHFC134a(KLEA−134a)について10月1日から1キログラム当たり50円の値上げを実施する。原料であるフッ酸価格が中国産ホタル石の高騰で20%を超える上昇を示しているほか、原油高騰によるナフサ価格の上昇でトリクロエチレンが10〜15%もの上昇、さらにエネルギーコストの全般的な上昇などが加わり、企業内努力での吸収が困難になったため。

11月25、26日に「環境と新冷媒」で国際シンポジウム−日冷工が主催
 (社)日本冷凍空調工業会は11月25日と26日、「環境と新冷媒 国際シンポジウム 2004」を神戸国際会議場(神戸市中央区港島中町)で開催する。これまで5回にわたり開催してきた同シンポジウムは、オゾン層保護を主目的に開催されている。今回は、冷凍空調機器、そして新たにカーエアコンが加えられ、高効率で高信頼性機器の開発をするための技術・冷凍空調機器の環境評価とリサイクル技術また世界の環境規制動向・環境評価や安全性など、将来冷媒使用技術の広範な研究発表の場となる。他には大学・高専等の学術関係者のポスター・パネル等の最新技術展コーナーも設けられる。

環境と経済の統合促進へ―環境省の平成17年度予算概算要求
 環境省は平成17年度予算概算要求において、一般会計に特別会計を加えた合計を  3,368億円(対前年度比で531億円の増)とし、「脱温暖化社会の構築」と「循環型社会の構築」への傾注姿勢を明確に示した。これらを進めることで環境と経済の統合を促進する基盤的取り組みを推進し、環境を重視した国づくりを目指す。また、来年度は地球温暖化対策推進大綱の第2ステップの初年にあたる重要な年として位置づけ、追加的対策などの積極性も打ち出す。


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