2004年11/付け
国内技能五輪で競技職種に初の冷凍技術
 第四十二回「技能五輪全国大会」が岩手県花巻市を中心に10月22日から4日間開催され、今回国内大会として初めて加えられた冷凍技術の職種では全国から6人が参加しそれぞれの技術を出し尽くした。「冷凍技術」の競技課題は冷媒配管のロウ付け(標準3時間)、ヒートポンプエアコンの試運転・測定そして能力算出(同45分)。入賞者は、金賞は木谷愼志氏(東京都、三菱電機システムサービス株式会社東京商品支社)、銀賞は小野寺茂明氏(埼玉県、三菱電機システムサービス株式会社東京商品支社)、銅賞は日野友紀氏(岩手県、株式会社畠山冷機工業所)と下平健太氏(群馬県、株式会社ヤマト)となった。フィンランド・ヘルシンキ市で開催される技能五輪国際大会参加資格取得者は下平氏。

新日空が「超省エネ型クリーンルーム」発売へ
 新日本空調は「超省エネ型クリーンルーム」の販売を開始した。これは柳町空気調和エネルギー研究所(所長=柳町潔氏)との共同販売となる。同システムは、冷却用圧縮機の圧縮比を半減した高効率運転が可能な散水蒸発型冷却式チラー、外気除湿に専用小型冷凍機を用いることで空調再熱用の廃エネルギーをなくした外気処理機、空気抵抗が微小の新型ファンフィルタを開発し、更にHEPAフィルタの従来比八分の一、細かな風量制御が可能なファンコイル、レイアウト即日変更可能な天井フレームが主な構成機器となる。これらにより空冷PACとセントラルダクトによる従来方式比較で最大85%の電力削減できる。また、電気設備を65%削減でき、受電容量も抑制できる。この他には、清浄度クラスも10までのバージョンアプが簡便、機器材料のプレハブ化で現場施工を短縮、空調機械室不要、天井裏スペースやグレーチング床が不要。NEDOのエネルギー使用合理化事業者支援事業等の補助金制度を活用するなどで、産業用クリーンルームへを対象に2005年度に15件、5億円の規模を目指す。
新日本空調のホームページ(ニュースリリース原文)

高圧低沸点冷媒に特化した「フロン回収装置」好評
 山昇冷機製作所のR13、R23など高圧低沸点冷媒に特化した「フロン回収装置」が産業交流展で好評を博した。同装置は、業界初の二元冷凍システム採用で、液相からのフロン回収による短時間作業が特長。従来の気相圧縮、液相、ボンベ回収という流れと違って作業時間を大幅に短縮できる。さらに、回収において真夏や高温時の影響を受けないのも大きな特長となっている。同社は関東首都圏内各県で第一種フロン類回収事業所登録を行っており、回収代行も行っている。

「天ツール」の拡販にDVDで訴求
 一人でもエアコン室外機設置が可能な専用工具「天ツール」を製造、発売しているゼンキュウ工業(本社・東京都墨田区八広)は更なる拡販を図り、「天ツール」の取り扱い方法を撮影しDVDメディアに収め、これを広く無料配布している。現在、このDVDメディアを、冷凍空調工事関連ツールを冷凍空調部材商カパスの東京都内店舗の店頭で、無料配布している。今後は、カパスの全国店舗でも対応できる予定。同社はホームページも開設しているが、さらにわかり易い取り扱い方の訴求を模索し、DVDメディアでの頒布を実施する。「天ツール」はエアコン室外機の据え付け金具を土台に、一人で室外機の吊り上げ・下げの作業が可能な工具。動力は充電ドライバー。ラインアップには天井吊り上げと、壁での吊り上げが可能なタイプも揃える。これまでに累計で約七百台が販売されるなど好調。

建築設備士の合格者累計が約3万4千人規模へ
 財団法人建築技術教育普及センターは平成16年の建築設備士試験結果を発表した。これによると、同試験の合格者は実受験者2850人に対し625人、合格率21・9%にとどまった。合格者の職種別では、空調設備関連が46・5%を占めてトップ、電気設備関連が24・2%衛生設備関連が12%などとなった。勤務先別でも空調衛生工事業がトップで、続いて総合建設業、設備設計事務所などとなった。建築設備士の合格者累計は、約3万4千人規模となる。

HOMEへ