2004年11/24付け
15年度のフロン回収量は前年比3.5%減、1900トンに−環境省が発表
 環境省はこのほど、業務用冷凍空調(第1種)分野における平成15年度のフロン回収・破壊実績を明らかにした。フロン回収破壊法に基づき、都道府県知事への回収業者の報告を集計したもの。これによると回収総量は1889トンで、前年度に比べて3.5%減少した。回収率は28%程度と見られている。同省ではフロン回収の徹底には努力が必要とし、制度見直しも視野に入れた改善方策を年度内にも講じていく考えを示唆している。

エコキュートに床暖機能を搭載−日立が「あたため上手」を発売
  日立空調システムは、中部電力と共同開発した床暖房・浴室暖房乾燥機能付自然冷媒(CO2)ヒートポンプ給湯機「あたため上手」を11月25日より発売する。同社では 浴室暖房乾燥機能付電気温水器(2003年10月発売)、浴室暖房乾燥機能付自然冷媒(CO2)ヒートポンプ給湯機(2004年4月発売)に引き続き、中部電力と共同で「あたため上手」の開発を進めてきた。自然冷媒(CO2)ヒートポンプ給湯機(エコキュート)と床暖房パネル、浴室暖房乾燥機をシステム化することにより、安全で快適な給湯暖房が実現できる。  今後、新築住宅を対象に拡販していき、初年度には1,000台の販売目標を計画している。
日立空調システムのホームページ(ニュースリリース原文)

来春に新冷媒R410A採用のGHP発売へ−三菱重工
 三菱重工は来年4月に新冷媒・R410Aを採用した高効率ガスヒートポンプエアコン(GHP)を市場投入する。新シリーズではCOP(エネルギー消費効率)1.59(13馬力相当)を実現したほか、低騒音化や配管長を160メートルにまで伸ばした点などが特徴。取替え工事が簡単なリニューアル専用機も開発した。同社によると「GHPのCOP値はエネルギーロス(変換エネルギー損失)がないため、電気式エアコンのCOPに換算すると約3倍の効率になる」という。このため、実質的なCOPは4.50になるとしている。

空調制御用にワイヤレスの温度・湿度センサ−山武が発売
 山武は室内温湿度センサの設置にワイヤレスで配線工事を不要にし、設置自由度を拡げた建物空調制御用温・湿度センサ「ネオセンサ ワイヤレス」とセンサ付き設定器「ネオパネル ワイヤレス」を発売した。これらを構成するのは電子式の室内形温湿度センサとRF受信機で、壁面やパーテーションに設置したセンサが室内温湿度を計測し、このデータを天井裏に取り付けた受信機に特定小電力無線を使って電波で伝送し、コントローラに送って空調制御を行うもの。同製品は新築のほか、既設建物でも従来工法での工事で大きな負担となっていた撤去・再配置・再配線が不要となって工事費用の大幅な削減が実現するという。

フロン破壊・再生の環境総研中部が新たに「三重センター」を開設
 回収フロンを過熱蒸気反応法による安全分解(破壊)と、多段蒸留精製法によって純度99.98%以上に再生処理する環境総研中部(本社・愛知県春日井市)は、11月1日付けで「三重センター」を津市内に開設した。三重県内のフロン回収登録事業所が集めた回収冷媒を最寄化して地域密着により集めて分解、再生の目的によって適正処理し、扱い量を増強するのが狙い。同社はこれまでにも空調舎、東和空調、ナカクラ工業所、セントラルエアテック、京口屋・三重県フロン保管センター、明生電波にフロン収受センターを設けている。


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