2004年3/3日号
オリオン機械が世界初のデジタル制御圧縮機搭載のチラー開発
 オリオン機械は世界初となるデジタル制御圧縮機搭載のスクロールチラー「デジエコチラー」を開発した。スクロールの羽根板と軸の接続をデジタル制御管理する独自技術で負荷領域を0%から100%まで対応する。この基幹技術は米国コープランド社が対インバーターチラー用の技術として普及を進めているというもので2年前から韓国のサムスン社がビルマルに搭載するなど、アジアでは10万台が販売されている。ラインアップは冷却能力7・9、8・7kWの空冷式、同9・8、10・4kWの水冷式とし今後は上位機種も発売していく。

三洋電機がR410A冷媒採用のGHPを開発
 三洋電機はガスヒートポンプエアコン(GHP)に世界初となるR410A冷媒を採用した「K1シリーズ」を開発、今年10月から三洋コマーシャル販売から発売する。従来冷媒であるR407C冷媒より高効率なのが一番の特徴で、20馬力のランニングコストは従来機比で約5%、省エネモードで約7から8%削減できる。開発においては従来比約1・5倍といわれる高圧に対し半密閉コンプレッサのメカニカルシール強度が一番のポイントとなった。すでにGHP市場で4割のトップシェアを誇る同社が今回の開発で動きを見せ、発表から販売までのスパンも長い。順次他のラインアップである3WAYやダブルマルチ等の開発を行う予定。
・三洋電機のホームページ(ニュースリリース原文)

4月発足の三菱重工空調システム社長は岡博氏

 4月1日付で新会社として発足する「三菱重工空調システム」の初代社長に岡博氏(三菱重工業・冷熱事業本部副事業部長)の就任が内定した。新会社は製品別販社に再編して全国を一本化し地域ごとには営業拠点を設ける。骨子はパッケージエアコンの事業の見直し、ルームエアコンの海外展開強化、そして工事施工とメンテナンスといったエンジニアリング体制の強化を柱に収益力の建て直しを図る。なお、三菱重工業、冷熱事業本部副事業部長の後任は栗山一成氏(冷熱事業本部総務部長)が就く。

冷熱空調業界、07年に1兆9千2百億円規模に
 (社)日本冷凍空調工業会は04冷年から07冷年までを対象にした冷熱・空調機器の中期需要予測を発表した。04冷年は景気改善などが見込めるものの回復が鈍く、引き続く07冷年までの年平均伸び率でもマイナス0・41%と予測している。主要15品目の内、年率平均でプラス予想はGHP、除湿機、冷凍冷蔵ショーケース(別置型)、コンデンシングユニットなど7品目。出荷ウェイトが高いエアコンは全ゾーンでマイナス予想。

銅管価格が週替わりで高騰、空調・冷熱機器で値上げ必死
 空調冷熱機器に使用される銅管類の価格が週替わりで高騰を続けている。ここ半年で40%近い値上げが続いておりメーカーは製品価格の見直しによる値上げもやむを得ないとしてユーザーに理解を求める動きが活発化している。銅管価格は現状の最高値であるトンあたり35万円も間近に超える見方が強く、このままではトン70万円近くまで上昇するのは避けられない模様。


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