2004年8/付け
メーカー各社が新世代型「氷蓄熱(エコ・アイス)エアコン」を発表

 三菱電機は、低ランニングコストを実現したR410A冷媒採用の氷蓄熱式ビル用マルチエアコン「シティマルチICE YkP ECO」の10から20馬力まで四機種を12月から発売する。圧縮機やファンの高効率等により日量蓄熱利用冷房効率は53%向上、ランニングコストは42%削減できる(13馬力、同等能力機比)。また業界で唯一、蓄暖機能搭載により外気温度に左右されない暖房運転が可能なのも特長の一つ。蓄熱層は1・7、2・6トンの2タイプを揃える。同機は東京電力、中部電力、関西電力と共同で開発。
三菱電機のホームページ(ニュースリリース原文)


 日立空調システムは、氷蓄熱式ビル用マルチエアコン「セットフリーiZ―T」シリーズを12月から発売する。機種は12、14、1620馬力のシステムユニット。蓄熱のメリットから室外ユニットは、非蓄熱式比較で2ランク下の能力で対応しイニシャルコストを低減した。またR410A冷媒採用の室外ユニットは、夜間製氷時のCOPを約50%向上させ、昼夜合わせた日量冷房COPは約15%向上させた。室外ユニットと蓄熱ユニット組合せ見直しによりコスト低減、設置スペースを従来比約20%低減させた。
日立空調システムのホームページ(ニュースリリース原文)

 東芝キヤリアは、日量蓄熱利用冷房効率3・75(20馬力)の高効率型凍氷蓄熱ビル用マルチエアコン「スーパーモジュールマルチ 氷蓄熱」シリーズを10月から発売する。これはラインアップの強化となる。全機種でコンプレッサーをインバータ制御する独自のAIデュアルインバータなどによって業界トップの省エネ性となる。年間消費電力は従来機比で半減するのがメリット。また、蓄熱ユニットの容量を約40%削減、質量は約30削減した。ラインアップは高効率タイプに10から20馬力、省設置タイプは16、20馬力を揃える。
東芝キヤリアのホームページ(ニュースリリース原文)


電化システム訴求で17000人が来場―東京電力フェアが閉幕

 7月28日から開催された東京電力等の主催による「エネルギーソリューション&蓄熱フェフ04」は、3日の会期で約17000人を集めた。蓄熱式空調システムでは東京電力、中部電力、関西電力の3電力会社と、ダイキン工業、東芝キヤリア、日立空調システム、三菱電機の4空調メーカーの共同開発製品として大幅なランニングコスト低減と省エネを果たした「高効率エコ・アイス」が発表されていた。住宅関係では試作品としてデザインエコキュートやデザインIHが展示されていた。業務・家庭用まで総合的なエネルギーソリューションを示し、電化システムの経済性、安全性、使い勝手の良さを訴求した。


CASBEE認証制度スタート、信頼・透明性向上へ

 財団法人建築環境・省エネルギー機構は、CASBEE(建築物総合環境性能評価システム)の適正な運用と普及を図ることを目的に、「建築物総合環境性能評価認証制度」を創設し、CASBEE評価の申請受付を開始した。また、CASBEE活用にあたっての専門技術者養成のための「CASBEE評価員登録制度」を創設した。そして10月には評価員養成講習を実施する。CASBEEは建築行政の活用や、環境配慮設計、資産評価に利用可能な環境ラベリング等での活用を目的に開発されたが、CASBEEの評価結果の第三者への信頼性・透明性を確立するために「建築物総合環境性能評価認証制度」が創設された。CASBEEは、高い持続可能性のある建築の普及促進を図るための評価システム。同システムが着目するのは「エネルギー効率」「資源効率」「地域環境」「室内環境」という環境性のみであり、建築物の審美性やコスト・収益性は評価の対象外となるのが特徴。
財団法人建築環境・省エネルギー機構のホームページ(ニュースリリース原文)





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