2004年8/25付け
高効率家電に対するリース支援へ−経産省・資源エネ庁が新制度を創設
 経済産業省・資源エネルギー庁は、省エネルギー性に優れた高効率家電製品のリース事業の整備に乗り出した。民間リース会社による個人・法人向けの家電製品リース事業を支援する方針を明らかにしたもので、早ければ今年度中にも政府系金融機関等を通じ、リース会社に低利融資を行う制度を創設する。国際的な約束事項である二酸化炭素など温室効果ガスの削減が逡巡するなか、高効率機器の普及速度をさらに加速し、国全体の省エネ促進につなげていくのが狙い。

フロン回収装置のJIS化へ−日冷工が制定委員会で審議
 フロン回収事業(作業)で重要機能する「フロン回収装置」について、性能や能力を標準化して統一評価のもとで権威ある製品を普及させる目的で、(社)日本冷凍空調工業会では新たにフロン回収装置JIS規定制定委員会(仮称)を組織して、本格的審議を始める。これまで市場に普及しているフロン回収装置の性能評価基準は、4年前の2000年(平成12年)4月に冷媒回収推進・技術センター(RRC)が制定した「冷媒回収装置性能基準」(RRC7002)により統一した能力試験基準に基づく測定結果をもって能力を表示している。またそれ以前に各メーカーによって製造し、販売した回収装置・回収機はそれぞれが性能、能力を良識のなかで表示し、アピールしてきた。今回は初めて日冷工が中心となって経済産業省の協力のもとJIS化しようというもの。

7月のエアコン国内出荷は業務用、家庭用とも大幅増に
 今年7月のエアコン国内出荷台数は、業務用、家庭用ともに猛暑効果を背景に好調な実績を示した。このほど日本冷凍空調工業会が発表した7月度の出荷実績によると、パッケージエアコン(PAC)は、前年同月比133・6%、9万6845台。店舗・オフィス用エアコンのゾーンで猛暑効果によるリニューアル需要が顕在化したことなどが背景。この流れでいくと、9月末までの冷凍年度ベースでは70万台超は確実という見方が強い。一方、家庭用エアコンの7月単月は、前年同月比159.6%の136万6970台。家庭用エアコンは昨年10月以降、改正省エネ法の反動などから出荷台数が伸び悩んでいた。今年は記録的な猛暑の追い風を受けて出荷・販売台数を伸ばしている。
日本冷凍空調工業会のホームページ(統計データ)

ダイキンがストリーマ放電技術を利用した空気清浄機を開発

 ダイキン工業は、世界初のストリーマ放電技術で臭いやホルムアルデヒドを分解する空気清浄機「フラッシュストリーマー光クリエール」を11月25日に発売する。同機は、ダバコ臭の成分(アンモニア、アセトアルデヒド、酢酸)を約1分間で95%除去し、有害物質であるホルムアルデヒドの濃度を大幅に低減できる(約1時間で0・2ppm濃度を厚生労働省ガイドライン0・8ppmにする)のが特長。フラッシュストリーマーは、ストリーマ放電により強い酸化力を有する高速電子を3次元に発生させ有害物質を強力に分解するというもの。ここで臭い成分を分解し、光触媒チタンアパタイトフィルターで吸着・分解し、脱臭触媒でさらに臭いを分解する構造となっている。特に、フラッシュストリーマーを光触媒にあてることで、光触媒のみとの比較で、細菌除去スピードは6倍になる。製品ラインアプは、標準機(適用床面積は29平方メートル)と、本格加湿機能搭載機(同32)の2シリーズとする。
ダイキン工業のホームページ(ニュースリリース原文)


東京都の設備設計2団体が統合へ合意−年度内にも専業公益法人に

 社団法人東京都建築設備設計協会(以下は東設協)と新東京設備設計事務所協会(以下は新東設協)はこのほど、両協会が統合の方針で基本的合意に達したことを発表した。今後は11月末を目処に両協会の設立準備会で整理を進め、今年度中には社団法人東京都設備設計事務所協会としてスタートする予定。東設協は設備に関わる企業が主で、新東設協は設備設計事務所専業で構成されていたが、統合後は設備一般を対象にした設備設計事務所で構成する専業公益法人となる。このため設備設計事務所が正会員となり、メーカー、施工業者、エネルギー会社等は賛助会員となる。会員数は現在、東設協が114、新東設協が252だが、統合後は323となる予定。似通った趣旨の両協会が統合することで、関係官庁への働きかけや事業活動等が一本化するなどメリットは大きい。建築産業の中心地でもある東京において、今回の統合でより影響力を増すことが予想されることからも、積極的な事業活動が期待される。


三菱電機が10月から空調用送風機を10%値上げ

 三菱電機は、業務用・産業用換気送風機の価格を10月1日から改訂し、平均10%値上げする。中国への供給における鋼板、銅地金、アルミなどの原材料の不足そして価格も急騰していることを受け、これらを企業努力だけで補っていくのは困難なことから価格改定を実施する。対象製品は次の通り。業務用・産業用有圧換気扇、空調用送風機、エアカーテン、気流応用商品、特殊扇、業務用・産業用換気送風機用システム部材。


高木産業が「エコジョーズ」の拡販へ出前営業
 「パーパス」ブランドの住宅用ガス機器の総合メーカー、高木産業は、対電化の切り札商材と位置付ける高効率給湯器「エコジョーズ」シリーズの拡販を目的に、実演展示車二台を投入し、九州と静岡で地域密着の出前営業を開始した。実演展示車には「温水暖房システム」と「マルチ温水器による給湯循環システム」を搭載。出湯状況やエコジョーズの特長の一つである約80度Cという低排熱温度(同社従来比約200度C)が体感できるほか、工期1日のリフォーム床暖房やマイナスイオン発生機能付浴室暖房乾燥機、高速暖房のルームヒーター等の据え付け状態を見ることができる。体脂肪率測定、カロリー測定、半身浴の三機能を搭載した独自商品である健康支援リモコン「よくばリモコン」の操作実体験も可能。業務用給湯器はマルチ温水器の二台を連結設置し、給湯循環システムの配管状況を明らかにする。同社は七月に売れ筋商品の新型ふろ給湯器八機種を追加し、エコジョーズ商品群を十四機種に拡充するなど拡販体制で臨んでいる。関東地区では展示会を通じて普及促進に努めているが、その他地域では地域性に合わせた販促活動で拡販を目指す。実演展示車については、地域販売店主催の秋催事にも投入し、ここでの成約率アップにも繋げたいとする。キャンペーン期間は九州地区が六日から10月31日まで、静岡地区が10月末までの予定で、九州23カ所、静岡約百カ所で販促活動を展開する。



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