2004年10/付け
松下グーループが事業再編で最適体制に
 松下電器産業と松下電工は、両社で重複している開発・製造・販売機能について、事業再編を行い、経営資源の有効活用と成長戦略の実現に向けた最適な体制を構築していくことを決定した。事業再編のポイントは以下の通り。
 電材事業=電材営業本部と都市開発システム本部の一部を松下電工に統合。建設事業推進本部を松下電器に新設した。また、集合住宅用・業務用インターホン、エアコン用工具部材事業を松下電工に集約した。
 住建・設備事業=設備営業本部、松下設備システムを松下電工に統合。キッチン・バス事業を松下電工に、エコキュート事業は松下電器に集約した。
 アプライアンス事業=電器市場分社を松下電器に統合し、ナショナルマーケティング二本部体制への再編を行った。また、電気カーペット、温水洗浄便座、家庭用生ごみ処理機を松下電器に集約し、さらに空気清浄機は松下エコシステムズに、水事業、体脂肪体重計は松下電工に集約した。
 今後、速やかに新体制への移行を図り、コラボV商品(両社のコア技術を融合することにより、他社と差別化できるコラボレーション商品)の創出など協業によるシナジーを早期に発揮することで、さらなる成長戦略の加速を図るとしている。
松下電器のホームページ(ニュースリリース原文)

新晃工業が次世代エアハンを発売
 新晃工業は、次世代型空調機の新シリーズとして環境性、省エネ性を大幅に高めたエアハンドリングユニット「PH型」を発売した。ステンレス製のメインフレームを採用し塗料の使用量を削減するとともに錆を抑制。
 従来、現場での空調調和機の風量測定は困難なものだったが、エアーフローセンサーの標準装備で現場風量測定も容易にした。また、ファンモーターのベルトレス化(伝達ロスの低減)とファン軸受レス化で年間メンテナンス費を一〇%削減。そしてモータの機外設置を実現し、機外からのメンテナンスが可能となった。
 そのほか、ファン室を床面積・容積ともに従来比約40%の小型化、空調機全体の床面積・容積も約20%コンパクトにした。小型化により二酸化炭素の削減に貢献するほか、機械室の収まりが向上、リニューアルへの対応でも利点が高まった。

東洋製作所が0度C空調可能な冷却システム発売
 東洋製作所は関西電力と共同で、低温物流分野において0度空調を実現した氷水直送搬送冷却システム「ブラインエコル」を開発し、この10月から販売している。
 冷媒の冷却に蒸発式凝縮器(エバコン)を採用して冷凍機の高効率運転を可能とし、また夜間製氷蓄熱により昼間電力消費を抑制し従来比で約40%削減を実現した。これらにより業界初で0度空調を可能とした。システムCOP3・3(凍結温度が0度の真水を使用した氷蓄熱では室温5〜10度が下限)。氷蓄熱の熱搬送にはマイナス温度で蓄熱ができるブラインを採用。
 なお、高圧ガス保安法に基づく手続きは不要で、冷凍保安責任者も不要となっている。
 既に、株式会社ニチレイ・ロジスティック関西へ導入されている。こうした導入をきっかけに、100〜750平方mの荷捌き室を中心に販売し、3年間で国内に約百台を見込む。

三菱電機が換気、エアコン一体システム発売
 三菱電機は、改正建築基準法に対応した二十四時間換気・空調システムである「換気扇・エアコン一体システム」を来年二月から発売する。同システムは強制給気ユニットから新鮮な外気を取り入れ、これをエアコンに送り込み空調し部屋へ送風する。これまで換気設備で課題だった冬季の外気取り入れによる冷風感や設置スペースの問題を解決した。
 一体化された住宅設備用ルームエアコン「霧ヶ峰」は十一月十日から順次発売。価格は十九万九千五百円から。一体化システム専用の強制給気ユニットは二月に発売する。価格は一万六千二百七十五円。
三菱電機のホームページ(ニュースリリース原文)

グッドデザイン賞にダイキンの室内機など
 財団法人日本産業デザイン振興会が実施する二〇〇四年度グッドデザイン賞(Gマーク)にダイキンのエアコン室内機などが受賞した。受賞したのは、ダイキン工業が店舗・オフィス用空調機器として天井埋込カセット形エアコン「ラウンドフロー」(代表機種FHYCP80H)、三洋電機のコマーシャル企業グループは冷蔵ショーケース(CDM−DJ066Gなど)。また、生活家電では、空気清浄機が多く、シャープなど五社、加湿器が東芝テクノホーム、デシカント方式除湿乾燥機では松下電器産業となった。他には、住宅の換気システムでは、キョーワナスタの給気セット「エアトレ」。
 そしてグッドデザイン特別賞では、ロングライフデザイン賞に松下電器産業の換気扇(天井埋込形換気扇 天吊カセット形)であるナショナルFY−40DG1が受賞している。


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