2004年7/21付け
フロンの代りに純水を使用−PIDエンジが水冷媒のエアコン開発

 P・I・Dエンジニアリング(社長=阪田行宣氏、本社=大阪府東大阪市吉田本町)はこのたび、フロンの代わりに純水を冷媒としたエアコンを開発した。純水を冷媒として使用する際の一番の優位性はコスト面で発揮される。フロンやアンモニアのように高圧縮を必要としないので、電気代が3分の1から5分の1程度までに抑えることができる。
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木村工機が水冷式ヒートポンプ空調機を本格発売
 木村工機はこのほど、新しいコンセプトの空調システムをサポートする「水冷ヒートポンプ式循環空調機」を本格発売すると発表した。同システムはヒートポンプ方式でありながら常温水を利用して冷暖房を行うもので、フロンの使用を最小限に抑えながら高い省エネ性(高COP)を実現したのが大きな特徴。従来の冷温水式空調機に比べて、全体のイニシャルコストやランニングコストを低減することができる。同社では1万〜7万平方メートル程度の中規模ビルやホテル、病院などを当面のターゲットとし、初年度に5億円の販売を目指していく。

冷却能力の信頼向上へ、 計算ソフト使い学習検討会−冷却器工業会
 日本冷却器工業会(会長=鈴木良造氏・タイセイ会長)は、このほど同工業会が特許を保有する「ユニットクーラーの冷凍能力試験法」についてコンピューター“計算ソフト”を使った学習検討会を開催した。東京・港区港南の東京海洋大学(旧東京水産大学)品川キャンパス内の楽水会館で開催した同学習検討会は、日曜日と参院議員選挙投票日が重なった七月十一日午後一時〜五時までだったが、遠く大阪や新潟、茨城などから会員会社の技術者など十九人が参加して関心の高さを見せた。
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三洋電機、圧縮機の生産を海外シフト−国内はCO2コンプに特化
 三洋電機はエアコン用コンプレッサ生産の世界最適配置を強めていく。市場活性が続く中国を中心としたシフトを強め、ロータリーは瀋陽、スクロールは大連に集中すべく能力増強を図る。国内生産は炭酸ガス(CO2)コンプレッサに特化しながら生産体制を増強、当面は30万台体制の確立を視野に入れる。エアコン用コンプレッサは海外生産拠点での能力増強により、750万台体制へと拡大する。シフト先としてはインドネシアも視野に入れて検討していく考えも明らかにしている。

業界初、24時間換気機能付き「シロッコファン」を発売−三菱電機
 三菱電機は病院や福祉施設などの非居住建物の居室を対象とした業界初の24時間(常時)換気ユニットとして小ダクト口径で、同時に施工性を高めた「ストレートシロッコファン(24時間換気機能付)」を開発し、10月1日から発売すると発表した。コントロールスイッチにより、昼と夜の換気風量を切り替えることができるほか、運転音を17デシベルに抑える低騒音化などが特長。直径100ミリの小ダクト口径で施工時の天井取り付けに自由度を持たせた。昨年7月に施行された改正建築基準法に適用する商品としてラインナップした。なお、同社ではストレートシロッコファンを発売してから今年で20年になる。
三菱電機のホームページ(ニュースリリース原文)

冷凍機も10%値上げを実施−メーカー各社が7月から
 三洋電機や三菱電機、日立空調システムなどメーカー各社では、小型冷凍機など産業冷熱・低温機器でも7月1日から希望小売価格を平均10%規模で値上げした。対象となるのは小型冷凍機のほかユニットクーラーなどの関連商品。導管などの配管材や鋼材、熱交換器用アルミフィンなど素材高騰化に対応したもの。メーカー各社ではすでに1、2ヶ月前から設備施工業界には通告している。メーカーは素材インフレと製品デフレのなかで板ばさみ状態が続いており、ユーザー業界に対して理解を求めている。

ヒートポンプ・蓄熱センターの新理事長に加藤寛氏が就任
 財団法人ヒートポンプ・蓄熱センターの新理事長に加藤寛氏が就任した。加藤氏は慶応義塾大学名誉教授で、千葉商科大学学長、内閣府顧問の要職にある。牧野昇・前理事長が推薦し、7月13日開催の同センター臨時理事会で選任した。牧野・前理事長(三菱総合研究所特別顧問)は退任した。牧野氏は平成11年7月から5年間に渡って同センター理事長を務めた。加藤新理事長は1926年生まれの78歳。岩手県出身。1950年に慶応大学・経済学部を卒業、66年に慶大教授、同大総合政策学部長を歴任。政府税制調査会会長なども歴任している。



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